2016年度 第6回 月例セミナー

<サイバー問題の背景と全体像を読み解く ~他分野にはあって、サイバー分野に無いもの~>

2016年11月30日開催

講演概要

サイバー攻撃に起因する各種問題(サイバー問題)は、国際政治、危機管理、安全保障、軍事作戦、人材育成、マーケット変化等多面的な意味合いを持っています。こうした背景を持つため、サイバー問題への対応も単なる事案(インシデント)対応ではなく、事態(アクシデント)対応が求められます。IoTの進展などシステムのオープン化が進む中で、今後のオリンピック・パラリンピックに向けてより深刻化が懸念されるサイバー問題で、何をどう考えるべきか?本分野で先導的立場にある岡谷氏に、解決手法である机上演習(TTX)の紹介も含め、解説をいただきます。

講師


JNSA 脅威と対策を持続的に研究するWG
サブリーダ

岡谷 貢 氏

セミナーレポート

第6回月例セミナーは、JNSA 脅威と対策を持続的に研究するWGサブリーダ 岡谷 貢氏をお招きし、「サイバー問題の背景と全体像を読み解く〜他分野にはあって、サイバー分野に無いもの〜」をテーマに、ご講演を頂きました。

本講演では、まず、サイバー問題への取り組みとして、JNSAのワーキンググループである「脅威を持続的に研究するWG」やセキュリティにおける各種分野の『分野の橋渡し』の場として設立された「協働の会」の活動が紹介されました。本論では、サイバーセキュリティ問題の全体像について触れ、サイバー攻撃が「事案(インシデント)」から「事態(アクシデント)」に推移した時の組織パニック現象をテーマに講演が進められました。サイバー攻撃が引き起こした組織パニックの事例が紹介され、その回避策の検討として「机上演習(TTX)による事前模擬体験」、「ダメージコントロールと問題トリアージの発想」へと講演は展開されました。

今後の活動では、当協会のサイバーセキュリティ演習WGに講師としてご参加いただき、サイバーセキュリティ机上演習(TTX)の調査研究が予定されております。

当日の参加人数は59名です。講演終了後のQ&Aにおいても、具体的な質問が出され、熱心な討議が行われました。

講演資料

講演資料は下記からダウンロードできます。(JASA会員/CAIS・QISEIA資格者のみ。ログインが必要です)

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