2018年度 第2回 定例研究会

<産業分野におけるサイバーセキュリティ政策>

2018年08月30日開催

講演概要

 サイバー攻撃の脅威レベルが向上し、サプライチェーン全体に及ぶサイバーセキュリティ対策が必要とされる中、経済産業省では、産学官の検討体制を構築するために「産業サイバーセキュリティ研究会」を立ち上げ、政府の政策や具体的アクションの方向性を提示しています。
 今回の定例研究会では、その「仕掛け人」である、経済産業省 商務情報政策局 サイバーセキュリティ課長 奥家氏に登壇いただき、産業分野におけるサイバーセキュリティ政策のありかたや、各施策の検討状況、サイバー・フィジカル・セキュリティ対策フレームワークの考え方、国際協調への取り組み、経営層の関わり方、人材育成など、非常に広範な話題をエピソード等も交えながらご紹介していただきます。
(5/24のJASA定時総会でのご講演内容を基本としつつ、その後の動きをフォローした内容となります。)

講師


経済産業省 商務情報政策局
サイバーセキュリティ課長

奥家 敏和 氏

セミナーレポート

第2回定例研究会は、経済産業省 奥家 敏和氏をお招きし、「産業分野におけるサイバーセキュリティ政策」をテーマに、ご講演を頂きました。

近年、サイバー攻撃の脅威レベルは増大しており、サプライチェーンを通じた攻撃のみならず情報システムを越えて制御システムに達する攻撃にも晒されており、一旦攻撃被害を受けるとその影響は甚大ものとなりかねません。こうした中、政府では産業界における今後のセイバーセキュリティ政策の方向性を掲げ、現在、研究会と個別WGの中で具体的な検討が進められています。

本セミナーでは、奥家氏より産業界が活用できるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策フレームワーク策定にあたり、その目的と期待効果、価値創造過程において留意すべき三層構造(「企業間のつながり」「フィジカル空間とサイバー空間のつながり」「サイバー空間におけるつながり」)と6つの構成要素(「組織」「ヒト」「モノ」「データ」「プロシージャ」「システム」)について解説いただきました。また、国内における現時点の産業分野別検討状況や、フレームワークの国際化推進に向けた諸外国との認識共有化状況のほか、経営者の意識喚起や人材育成等、サイバーセキュリティ対策の基盤整備に向けた取組状況についても解説いただきました。

当日の参加人数は79名です。講演終了後のQ&Aにおいても、具体的な質問が出され、熱心な討議が行われました。

講演資料

講演資料は下記からダウンロードできます。(JASA会員/CAIS・QISEIA資格者のみ。ログインが必要です)

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